個人投資家にとっては難しい相場

急激に円安が進行した昨年末に比べれば、最近の為替は米国ドルを基準にすると1ドル103円前後でやや安定している感じがします。為替相場は世界各国の経済状況に影響されて動きますが、特に大きく影響してくるのはやはり米国経済です。米国のFRB連邦準備制度理事会が金融指標などを発表するたびに、円相場が大きく変動するのが近年の為替相場の特徴だとも言えるでしょう。

 

また、為替の動きに連動するように株価が前後している昨今、株と為替のトレードに導入されているシステムトレードの影響が関係していることは周知のことのように思います。複数の業種や企業の株価をすべて把握して売買するのはとても大変ですから、関連する業種をシステムに乗せて売買してしまえばトレーダーにとっては作業しやすくて便利なシステムなのでしょう。たとえば、為替が円安に進んだら輸出関連銘柄を買い円高になったら内需関連銘柄を動かすなど、まとめて運用できるように関連する銘柄の株価が同じ動きをするようになったのは、システムトレードを導入してからのように思います。

 

これに伴って、株価を動かしたい場合は為替相場を動かしてしまえという、やや強引な面も見られるのは否めません。大手金融会社や投資運用会社の思惑一つで動く為替と株の値動きに、個人投資家たちは翻弄されているとしか言いようがないのが最近の現状だと感じます。

 

ただし、為替によって株価が動く仕組みをうまく利用すれば、個人は運用しやすくなるという面もあるのではないでしょうか。先々の金融指標の発表予定などをもとに為替相場を読み取ることができれば、株投資においても利益を得やすくなるでしょう。株取引を行う個人投資家にとっては、為替を意識した売買が今後も欠かせないのではないかと考えています。